1966年の静岡県一家4人殺害事件で袴田巌さん(90)に再審無罪判決が出てから2年となった26日、姉ひで子さん(93)がビデオメッセージで袴田さんの近況を報告し「大病をせず、なるべく長生きしてほしい」と語った。

袴田さんは拘置所で長期間過ごした影響で拘禁症状が残り、意思疎通が難しい状態が続く。動画でひで子さんは「2年とは分かっていない」と話した。浜松市のひで子さん宅で暮らす袴田さんが昼食をおいしそうに食べる様子も写っていた。

ひで子さんはこの日、静岡県富士市で開かれた国際ボクシング連盟(IBF)世界ライトフライ級タイトルマッチのリングでもあいさつ。袴田さんが元プロボクサーだった縁でボクシング界の支援を受けてきたことに感謝し「無罪までなぜ58年もかかったのかと思うと、切ない気持ちだ」と心中を明かした。

86年の福井中3殺害事件で服役し、その後再審無罪となった前川彰司さん(61)も観戦。「袴田さんたちと冤罪に対して闘っていく」と話した。

袴田さんは66年、県警に逮捕され、80年に死刑が確定。2024年9月、事件から約58年を経て再審無罪判決を受け、10月に無罪が確定した。国や県に国家賠償請求訴訟を起こしている。(共同)