神奈川県大磯町の旧吉田茂邸が、想定を上回る人気になっている。戦後日本の礎を築いた吉田茂元首相が、89歳で亡くなるまで住んでいた邸宅で、さまざまな外交の舞台ともなった。09年に焼失したが、大磯町が中心になって再建し、今年4月から一般公開されている。同町は年間入場者を3万人と見込んでいたが、2カ月足らずで達成。7月末までに5万人を突破したという。

 大磯町は明治時代から避暑地・避寒地として知られ、8人の首相が邸宅や別荘を構えた。伊藤博文、山県有朋、大隈重信、西園寺公望、寺内正毅、原敬、加藤高明、吉田茂。伊藤邸(滄浪閣)、大隈邸、西園寺邸などは現存しているが、一般には公開されていない。そのほか政財界の大物が次々と邸宅を構え、大磯は「明治政界の奥座敷」とも呼ばれた。