将棋の順位戦C級2組、藤井聡太四段(15)対矢倉規広七段(43)戦が19日、関西将棋会館で始まった。同級での1期抜けを目指す藤井には重要な局面となる。

 順位戦は、A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の5クラスで構成。A級の優勝者が名人戦の挑戦者となる。C級2組は1年で10局指し、上位3人がC級1組に昇格できる。16年12月にデビューしたばかりの藤井は、C級2組から参戦。このクラスでは現在、7連勝中。同じく7戦7勝の今泉健司四段(44)とともに首位をキープ。6勝1敗で増田康宏五段(20)、伊藤真吾五段(36)、佐々木大地四段(22)の3人が追う展開。

 藤井はこの日の対局に勝ち、今泉、増田、伊藤のうち誰かが敗れると、残り2戦で昇格への「マジック1」が点灯する。

 矢倉は四間飛車、藤井は穴熊で対応した。対局は正午に昼食休憩に入った。

 藤井はそば・うどん店「やまが」の他人丼&冷うどん(830円)を注文。同店の手違いで冷たいうどんが温かいうどんになったが、藤井は“メニュー変更”を了承し、昼食をとった。

 矢倉は関西将棋会館にある洋食店「11(イレブン)」のサービスランチ「珍豚美人(ちんとんしゃん)」(900円)を注文した。山形県産の豚の天ぷらに自家製のゴマだれがかかっている棋士の間では人気のランチ。

 持ち時間は各6時間。夜には決着する見通し。