新型コロナウイルス感染拡大に伴う3度目の緊急事態宣言を受け、大阪府は23日夜、対策本部会議を開き、酒類を提供する飲食店に休業、プロ野球やJリーグなどスポーツイベントの原則、無観客での開催を要請することなどを正式に決めた。

大阪府の吉村洋文知事(45)は会議後の記者会見で「感染の状況は1000人を超え、非常に厳しい状況が続いている。医療体制が非常に厳しい。府民の命を守るために、いま強い措置をとらなければならない。みなさんのご協力をぜひお願いします」と呼び掛けた。

大阪府は23日、1162人が新型コロナウイルスに感染し、感染した15人が死亡したと発表した。1000人超えは4日連続となった。新たに22人が重症化し、入院中の重症者は334人に増加。府が確保する重症病床284床を上回った。“医療崩壊”に直面する吉村知事は「いまコロナに罹患(りかん)したら適切な治療を受けられない状況にある」と危機感をにじませた。

「医療崩壊を招いた責任についてどう思うか」の質問には「極めて厳しい医療体制であるとは申し上げた。いまも医療従事者のみなさんが命を守る活動をしてくださっている。僕自身が“医療崩壊”だと言うことではないと思っている」と語気を荒らげ、反論し、「医療体制が極めて厳しい状況にあるということを府民のみなさんにお伝えする必要がある」と話した。