細田博之衆院議長(79)が、議長を退任する意向を固めたことが29日、政界関係者への取材で分かった。体調不良が理由とみられる。

細田氏は7月21日、東京都内の自宅で熱中症の症状を訴え、都内の病院に搬送された。8月6日に広島市で開かれた原爆死没者慰霊式・平和祈念式や、同15日の政府主催の全国戦没者追悼式も欠席。8月下旬に都内で行われた青木幹雄元官房長官のお別れの会には姿をみせたが、今月7日に再び体調不良を訴え、脳血管に関係する予防的な治療として一時入院していた。

任期途中に衆院議長が辞任するのは、2015年に体調不良で辞任した町村信孝氏以来。

10月20日に臨時国会が召集される見通しになったことから、与党は後任の人選を急いでいる。

細田氏は岸田政権発足後の2021年11月に、衆院議長に就任した。昨年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が取りざたされたが、公の場所での説明や報道陣の取材に応じず、批判を浴びた。