自民党の石破茂元幹事長は23日、都内で開いた自身のセミナーで講演し、岸田政権について「みんなでつくった政権なのだから、みんなで支えていかないといかない」と強調した。
「私たちは、衆議院本会議(の首相指名選挙)で『岸田文雄』と書いた責任を、国民に対して負っている」と主張。岸田首相の前任の菅義偉氏が首相に選出された時のことを引き合いに「(岸田首相が就任する)1年前に、みんなが『菅さんなら大丈夫』だと言って投票したが、コロナが流行って人気が悪くなったら『菅さんでは選挙ができないから替えろ』と。あれは一体何だったのか」と述べた。退陣前に自民党内で起きた「菅おろし」を念頭にしたとみられる。
その上で「私たちは、国会議員として本会議場で書いたことに責任を持たねばならない。だから私は(当時)菅政権を支えようと思いました。岸田政権もそうです。この政権を支えていかなければなりません」と訴えた。
一方で、岸田首相が与党幹部に期限付きの所得税減税の検討を指示したことをめぐり、減税の期間として「1年」という見方があることを念頭に「1年だけ減税すればそれでいいというものではないでしょう」と指摘。「むしろ将来の不安をどうやって取り除くかということを、これから人口が当面減っていく時代、日本の設計をきちんと示すことこそ、我々、政府与党の仕事だと信じています」と、訴えた。
石破氏は今月13日のブログで、岸田首相が今後とりまとめる新たな経済政策について「成長の成果である税収増などを国民に適切に還元する」と述べたことに対し「この増収は本当に『成長の成果』なのでしょうか」と疑問を呈している。「名目賃金と物価が上がれば所得税と消費税が、輸出企業が円安で円換算した数字の上で増益になれば法人税が、増収になるのは極めて当然のことで、これを『成長の成果』と評価するのはあまり正確ではないのではないでしょうか」とも指摘している。

