共産党の田村智子委員長は14日の定例会見で、13日に投開票された沖縄県知事選で支援した現職の玉城デニー氏(66)が、与野党6党推薦の新人、古謝玄太氏(42)に大差で敗れたことを受けて、政府与党が2027年度の沖縄振興予算について、県が求めてきた3000億円超へ増額する方向で調整に入ったとする一部報道への受け止めを問われた際、「高市政権というのは何と、情けない政権なのかと思いますね」と口にし、悔し涙を流す場面があった。

選挙前の段階では、内閣府は沖縄振興予算について27年度予算の概算要求で2897億円とする方針を示していた。前年度からは68億円の増額だったが、国が進める米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への移設に反対してきた玉城県政では、県が求めていた3000億円台に6年連続で届いていなかった。もし3000億円台となれば、移設を容認する立場の古謝氏が知事になったことを受けて「上積み」がされる形となる。

田村氏は、増額方針に関する一部報道について記者の質問が出ると、宙を見上げながら聞き、「高市政権というのは、なんと情けない政権なのかと…思いますね」と口にすると、しばし絶句。目に涙を浮かべ、「ごめんなさい、ちょっと…申し訳ない。もう、なんと情けないんでしょう」と、声を震わせながら「沖縄県民が、辺野古を受け入れないと言っている時にはあれだけ予算を削ってですね、県民の暮らしを脅かしてですよ…。勝利したら手のひらを返して…」とかすれた声を絞り出し、「ごめんなさいね。本当にね、こんな政治が許されるのかと…」と、しゃくり上げながら、強い憤りを示した。

「まだ決まっていないですから」と記者に冷静にさとされると、田村氏は正気に戻ったように、「それくらい怒りを買う政策だと思います。もしそんなことが(起きたら)」と述べ、「私たちも、沖縄県からは3000億を超える振興予算が必要ということを求められてきた。本来は概算要求の時から示すべきだったと思いますし、それを県民の暮らしに役立てていくということが必要と思いますが、今までそれをやらずにいたということに対してね、本当にあらためて怒りがわき起こりますね」と、声を震わせながら指摘した。

「こんなに暮らしが大変な中、予算の締めつけをやって、(移設を)受け入れろと求めてきたというこんな露骨な締めつけをやってきたことが、私は断罪されるべきだと思います」とした上で、「予算が増えることじたいは、歓迎されなければならない」と、沖縄振興予算が増額されることには歓迎の意向を示した。「自らの誤りを認めて振興予算を増やして欲しい。それは辺野古を受け入れるからではなく、米軍基地の負担を押しつけて、そのために経済の振興が妨げられてきたという事実と、沖縄戦という凄惨(せいさん)な経験を負わせたことに対する日本政府の立場として、振興予算の確保を、きちんと大義に立って、増額すべきだということを求めたい」と、政府に注文をつけた。

話し終わると、「すみません。ちょっと怒りがこみ上げてしまいまして、申し訳ないです」と、涙を流したことについて陳謝した。