メディア出演も多くお茶の間でおなじみの「スーパーアキダイ」秋葉弘道社長が27日、消費税減税をめぐる参考人質疑が行われた衆院財務金融委員会に参考人の1人として出席し、意見陳述した。「消費者の価格への関心度が上がっている中では、(8%から1%へ)7%分下がった喜びというのは、多分、1カ月もたないと思います」と述べ、消費減税が実現した場合への強い不安を口にした。
テレビ出演時のエプロン姿ではなく、Tシャツとスーツ姿で答弁席に立った秋葉社長。高市早苗首相肝いりの、飲食料品の消費税率を現在の8%から2年に限って1%に引き下げることについて「8%から1%になるのは、多くの庶民、消費者からするとうれしいが、かなり不安なことだ」と述べた上で「(消費税率を)下げてもらうのはうれしいが、2年後に上がる時のダメージはすごい大きい」と主張。「政治家が約束を守るのは素晴らしいことでやるべきことだが、勇気をもって変更することもあり得るのかな」とも訴えた。
秋葉氏は意見陳述の前に「さっきまでエプロンだったんですが、着替えてきました。心して私たち商人と、庶民の気持ちをお伝えにきました」とあいさつ。「スーパーをやっていると(最近)お客さまの価格への関心度が非常に高まったと感じている。『アキダイ』を始めて35年になるが、特売日の依存度が非常に上がった。以前は100人くらい開店前に並んでいたが、今は200人です。それだけ、少しでも安くほしい、収入は増えないけれど、生活は守らないといけないという思いが伝わってくる」と、買い物客の切実な様子にも触れた。
その上で「8%を、7%下げて1%にする政策は、消費者からすると、うれしいことでもあるが、一方でかなり不安なことでもある。1%には、あっという間に慣れる」と指摘。物価高や異常気象で食材の価格も値上がりしている中、「2年後、さらに異常気象があったりした場合、どんどん(値段が)上がっていき、テーブルのおかずがどんどん減っていく」とも主張し、「(1%に)慣れちゃった2年間ですよ。なのに、その時に7%上げて(再び)8%になる。これはすごく痛手だと思う」と訴えた。
日ごろの商売にも言及し「お客さまにいっぱい来ていただいているのは、たまたまではなく、必死なんですよ。毎日毎日、今日も朝5時に起きて市場に行きました。本当に一生懸命、お客さんに喜んでもらえるお店をつくろうと、働いている。購買意欲をあげるために、必死なんですよ」と悲痛な声で主張。「テーブルの上のおかずが減らないように必死に考えている」とし、「その中で、2年後に8%に戻った時のダメージは、ちょっと厳しい」とも述べた。
秋葉氏はまた、「消費税が(2年間)7%分下がるのは、安心ではなく、一時的なもの。ありがたいとは思うけれど、安心ではない」と繰り返し、消費税減税の財源を使って、「生産者が農作物をつくりやすい環境を整えてほしい」とし、農機具や肥料、飼料などの支援にあててほしいとの要望も訴えた。
また、税率が変わるたびに値札を作り直す手間の大変さにも言及。「(税率が)コロコロ変わられると、あれを作るのはすっごく大変なんです。人手がない中で作らないといけない」「また2年後にに8%に戻すとなった時、新たな手間もかかるし、(仮に)経済的に厳しいから5%に段階的にあげていきましょう、というような話になれば、そのたびにポップを作ることになり、とても不安です」とも述べ、頻繁な消費税率の変更への懸念も口にした。

