競馬界で通訳・レースホースコーディネーターとして活躍し、日本馬初のBC競走制覇、日本馬初のBCクラシック制覇など歴史的な瞬間に立ち会ってきた安藤裕氏(46)から今週もコラムが届きました。海外遠征中の菅原明良騎手の様子、話題の新種牡馬フライトラインについて、貴重な写真とともに独自の視点で語ります。
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こんにちは。先週は、菅原明良騎手が早速、フレミントン競馬場で騎乗させていただけました。メルボルンカップが例年開催されているフレミントン競馬場ですが、当日は今シーズンのフレミントン競馬場での開催最終日という事もあり、ビクトリア地区のトップ騎手が参加して開催を盛り上げていました。そんな中でメルボルンカップ2着の実績が評価されて依頼が来たことは、菅原騎手にとっていいスタートになったと思います。レース後も、何とか一生懸命英語を話して、馬のことを調教師やオーナーへ伝えていました。周囲の人にその熱意は必ず伝わると思うので、引き続き頑張って欲しいです。
一方で、仕事のスケジュールがだいぶ入って、周囲の期待が大きい中、英語の勉強をするための時間確保に難航しているので、そこだけ何とかクリアして英語が上達したら、より一層楽しい日々を過ごせそうです。今週も騎乗予定がありますし、次はメルボルンでの初勝利の知らせを楽しみにしたいと思います。
話は変わって、日本でも初年度産駒たちが活躍し始めているフライトラインについてお話ししたいと思います。日本でフライトラインの初年度産駒たちが、新馬戦ですごいパフォーマンスを見せていることは、とてもうれしい気持ちになります。血統を見ると、芝のレースで走る馬が出ても不思議でない印象を受けますし、もしかしたら、日本ではダートより芝向きの産駒が多いかもしれません。
個人的には、2023年にフライトラインに現地の牧場で直接会ったときに、少し殺気を感じるぐらいの威圧感と存在感を感じ、体のサイズの大きさにも衝撃を受けた思い出があります。これほどの馬が、どんな遺伝子を子供たちに伝えるのかと想像していましたが、フライトライン同様に絶対的なスピードと持続力が産駒へ伝わっていると感じます。フライトラインの父タピットとも、2023年に直接会いました。この親子を比べると全く違うタイプの馬に感じますが、スピード値だけは上手く遺伝しているのかもしれません。フライトラインは、ここ数年でアメリカのリーディングサイアーになる予感がするだけでなく、父親と同様に将来的には世界一の種付け料になるのではないでしょうか。来週日本で開催されるセレクトセールでは残念ながらフライトライン産駒が上場されませんが、引き続き日本での活躍にも注目したいと思います。
【レースホースコーディネーター】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「安藤裕のハッピー(馬)ダイアリー」)
◆安藤裕(あんどう・ひろし)1979年(昭54)10月19日、東京都生まれ。98年に渡英し、ゴスデン厩舎で馬の基礎を学ぶ。その後は騎手として北米などで騎乗した。ケガで引退後はプロ野球の通訳を経て、11年に株式会社FELESを設立。調教情報の管理システムを取り扱うほか、外国人騎手の通訳や海外に遠征する日本馬のサポートなど幅広く活躍中。

