障害を経由して平地で飛躍した。雨の中山でメイショウゲキリン(牡7、笹田)が逃げ切り、初タイトル。98年日経賞のテンジンショウグン以来、28年ぶりに前走が障害レースの馬が平地重賞を制した。勝ち時計は2分16秒9(重馬場)。
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台風接近の影響で降り続く雨。水分をたっぷり含んだ馬場を、9番人気の伏兵が気持ち良さそうに逃げた。メイショウゲキリンと初コンビを組んだ田辺騎手は「どこまでやれるかという気持ちで臨んでいた。4コーナーを回る時の手応えもよかった」。最後はキャントウェイトの追い上げを鼻差振り切った。
今年重賞5勝目を挙げた鞍上は「スピード勝負にならない方がいいと話していた。恵みの雨だったんじゃないかな」。もまれ弱さのある馬を巧みにエスコート。馬場や展開を味方につけ、波乱劇を演じた。馬連、馬単、3連単でレース史上最高配当が記録された。
鮮やかな変わり身を見せた。前2走は障害に出走して8、6着。飛越の際に置かれて結果を残せなかったメイショウゲキリンだが、障害練習を重ねたことで7歳にして体に芯が入った。笹田師は「背腰がだんだんしっかりしてきた。平地に戻したらまだまだやれるんじゃないかと思った」。前走が障害戦だった馬が重賞を制したのはテンジンショウグン(98年日経賞)以来。28年ぶりの激走に、場内がどよめいた。
この勝利で天皇賞・秋の優先出走権を手にした。次走について笹田師は「そんな高望みはしない。勝てそうなところにいく」。武豊騎手からは「来年は凱旋門賞」と冗談めかして声を掛けられたという。来春定年を迎えるトレーナーは「俺はいないから誰かにバトンタッチ」と笑った。【服部航大】
◆メイショウゲキリン ▽父 キズナ▽母 メイショウスズラン(キングカメハメハ)▽牡7▽馬主 松本好隆▽調教師 笹田和秀(栗東)▽生産者 三嶋牧場(北海道浦河町)▽戦績 33戦5勝(うち障害2戦0勝)▽獲得賞金 1億7862万2000円▽馬名の由来 冠名+逆鱗、ひどく怒ること

