波乱の駿河湾マダイダービーが終了した。ダービー初日の3月12日に10・6キロの超大ダイが飛び出し「ああ、もう終わった」と大会参加の出足が鈍るかと思われた。ところが、ダービーは5月15日までの3匹の合計重量で競い、期間内なら何度でも挑戦できて、1匹からの入れ替えが可能。最終的には4キロ超を3匹そろえた原田篤史さん(43=日野市)が3匹合計15・85キロで初優勝を飾った。
ダービーでは御前崎「博栄丸」(大沢洋輔船長)の常連が上位を独占した。優勝した原田さんは「すぐ釣れると思ってはいけない」とつぶやいた。すべては、この言葉に釣れるヒントがあった。心掛けているのは「釣れる」ではなく「掛ける」だ。同じように思えるが大きく違ってくる。
原田さん 付けエサがどれだけ自然な落ち方をするか。ハリスは3号をそのときの様子で4~4・5メートルで、テーパーで5~6号でつないで全長20~25メートルにしている。ハリはマダイ6号。付けエサをゆっくりと漂わせて大きなマダイのいるところに届かせる。そんなイメージですね。
朝イチでのヒットも期待していない。最初に口を使うのは「小さいマダイですよ。大きなのは午前10時過ぎが勝負なんです」と原田さんは冷静で、今回の記録となった4・1~6・85キロの3匹はすべて午前9~11時の間で釣れていた。慌ててはいけないのだ。
ダービー10位内では最年長の3位神谷忠夫さん(83=浜松市)は10年ほど前からマダイ釣りを始めた。当初は福井まで遠征をしていたが、御前崎の博栄丸の評判を耳にして4年前から足を運ぶようになった。「いや、このダービーは楽しいね。3匹の合計というのがいい。来年も頑張るよ」と笑顔で話した。
ダービー初日の3月12日に10・6キロを釣り上げた平田康志さん(48=刈谷市)は惜しくも4位だった。「強風で中止になったりして、なかなか記録が伸びなかった。数は釣れるのに2キロ超が釣れなかった。これが3匹合計の難しさですね。でも、面白かったです」と頭をかいた。
大沢船長は「3匹の合計は後半になるとみなさん、かなりアツくなってきた。個人的には、5月いっぱいまでやりたいねぇ」と話したが「ただ、今年はウチが良かったけど、来年の海は分からない」と2017年を見据えていた。【寺沢卓】
◆賞 初優勝の原田さんには、釣りザオ工房「バスケス」(加藤貴則代表)のコマセマダイ専用の1ピース「イノセンス285」(税別16万8000円)が副賞として贈呈された。原田さんは「このサオの感度なら30号負荷ぐらいでいいかも。サオを握っただけでワクワクしてくる」と興奮していた。今年2月、急逝した日刊釣りペン・クラブの加藤雄二さんが、マダイ釣りの「究極の曲がり」を追い求めた逸品で、ロッドメーカー「アリゲーター技研」に製作依頼をして受注生産をしていく。問い合わせ【電話】080・9526・9888。
今回最大魚の10・6キロ(93センチ)を釣り上げた平田さんには、がまかつから高級船釣りザオが贈られた。また、2~10位にも豪華賞品が贈られ、下1けた「6」(20位台は25位同着の2人)の参加者に飛び賞が各船宿に預けられた。該当する釣り人は釣りがてら宿を訪ねてください。

