医学的見地に基づいた気分のリフレッシュ法を、クイズ形式で2回にわたってお教えします。

Q イライラを和らげる呼吸法はどっち?

A 東大式呼吸法

B ハーバード式呼吸法

正解は、B。ハーバード大学出身のワイル博士が考えたもので、「4・7・8呼吸法」とも言われ、(1)鼻から4秒間、空気を吸い込む(2)息を7秒間止める(3)8秒かけてゆっくりと口から息を吐き出す、というもの。大事なのは、吸う時間の2倍を、吐く時間に費やすことで、交感神経の高ぶりが抑えられ、気持ちがスッキリするということです。

Q 朝食べるとスッキリして、イライラ予防になるという研究報告があるのはどっち?

A 氷

B アイスクリーム

正解は、B。杏林大学などの研究によると、朝にアイスクリームを食べると、すっきり感が得られ、イライラ感を抑えることがわかったんです。脳波を用いた研究で、氷と食べた場合と比較しても、アイスクリームの方が脳に対する効果は優れていたとのことです。

Q 人と人との距離の問題。恋人などの親しい場合を除いて、これ以上近づいてしまうと不快に感じるという、人と人の距離はどちらでしょう?

A 45センチ B 30センチ

正解はA。米国の研究によると、自分から45センチ以内に他人がいると、「密接距離」と呼ばれ、非常に不快に感じることが多いようです。もちろん恋人などの親しい場合は除きます。逆に、自分から45センチ以上離れた距離に他人がいた場合には、その距離は「個体距離」と呼ばれ、人間は不快に感じないことが多いのです。

Q これまでの研究で、ペットと暮らすと、数値が下がると報告されているものはどちらでしょう?

A 血圧 B コレステロールの値 C 両方

正解は、C。「アニマルセラピー」という治療が話題になっていますが、動物と触れ合うことで、体や心の健康が取り戻せるというものです。これまでに、米ネブラスカ大学では、「犬の頭をなでると血圧が下がる」、オーストラリアの研究所では、「心臓病患者でペットと暮らしている人は、暮らしていない人より血圧やコレステロール値が低い」という報告があります。動物と触れ合うことで、トゲトゲした心が癒やされ、ストレスによる生活習慣病の予防や改善につながるという報告です。

◆森田豊(もりた・ゆたか)1963年(昭38)6月18日、東京都生まれ。秋田大医学部、東大大学院医学系研究科修了。米ハーバード大専任講師を歴任。現役医師として活躍すると同時に、テレビ、ラジオでコメンテーターとして出演多数。テレビ朝日系の人気ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の医療監修をドラマ立ち上げの時から務める。気分転換は週2回のヨガで、15年あまり継続。インスタグラムdoctormorita、ホームページmorita.proなどで情報発信中。