医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。 71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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◆コロナに負けない生活リズム

国立長寿医療研究センターが、65歳以上4268人の起床就寝時刻等を調査しました。4年間に、認知症を発症した人は、75歳未満で73人、75歳以上で113人。75歳以上では、夜11時以降に寝る人は認知症の発症リスクが1・83倍高いという結果になりました。

◆短時間睡眠だった鎌田

ぼくは、夜11時過ぎにベッドに入って1時間ほど本を読み、朝4時半に起きるという生活を、18歳から65歳まで続けました。4時間半睡眠。自分の人生を切り開くため、睡眠時間を削ってでも、やりたいことがありました。

◆体内時計リセット

物覚えの悪くなった鎌田は、この論文を意識しました。夜11時前には布団に入るようにしています。睡眠時間は6時間。起床は自然体です。

記憶は、睡眠中に前頭前野から海馬へ移行され、定着します。夜11時前に寝た方が、成長ホルモンが出やすくなり、体重のコントロールにも効果があると言われています。

国立長寿医療研究センターによると、体内時計が自然の流れに逆らうことが、認知機能に影響を与えている可能性があるとしています。

◆自然免疫力を上げよう

1日は24時間、一方体内時計は25時間です。この1時間のずれが、体調を崩す要因と言われています。これを克服するためには、朝起きてまず太陽に当たること、そして朝ごはんを食べることが大切です。これによって体内時計のリセットが行われます。

免疫システムには、獲得免疫と自然免疫があります。パワーがあるのは、ワクチンによる獲得免疫ですが、自然免疫もウイルスの侵入を防いでくれます。サーカディアンリズムが大切。鎌田は、コロナに負けないために、必ず朝日を浴びて朝食を食べるように心がけています。