ブラウリッツ秋田(サッカーJ2)チームドクターなどを務め、「骨粗しょう症」に詳しい秋田大学大学院医学系研究科整形外科学講座の宮腰尚久教授はこう続ける。
「整形外科には、骨粗しょう症を『代謝性疾患』に加え運動器としての病気である『運動器疾患』としてとらえ、外科手術まで行い患者さんに貢献できるという強みがあると思います」。
骨粗しょう症は「骨」の病気であるが、周囲の筋肉や関節との関係(影響)を強く考慮する必要がある。
「最近の研究では加齢による筋肉量の低下と筋力の低下をあらわす『サルコペニア』と『骨(オステオ)』の減少を合併する病態を『オステオサルコペニア』と呼ぶほどになりました。もともと骨と筋肉はつながりが深いため、サルコペニアと骨粗しょう症は合併しやすいのは当然のことかと思います」(宮腰教授)
具体的には組織内にある「生理活性物質」によるものだ。
「筋肉や骨の中にあるマイオカイン、オステオカインなどの重要な物質が加齢にともなって変化、そのために筋肉と骨が一緒に弱くなっていく、というのがその理由です。臨床の場では、骨粗しょう症の人ほど筋力も弱くなることは実感しますが、この『オステオサルコペニア』に注目していくことは非常に重要です」(宮腰教授)。
そして、骨、筋肉(筋力)の低下によって「骨折」するリスクが高まってしまうというわけだ。

