「椎体(ついたい)骨折」に詳しい秋田大学大学院医学系研究科整形外科学講座の宮腰尚久教授は、こう指摘する。
「前かがみの状態で重いモノを持つと椎体骨折のリスクが大きくなります。注意としては物を持ち上げるとき、できるだけ身体に物を近づける状態にして『膝と股関節』で立ち上がるようにしましょう」
重い荷物を上げ下げする運輸業や介護従事者などくれぐれも用心願いたい。
「対策・予防法としておススメしたいのが『等尺性背筋運動』です。“等尺性”というのは関節を動かさないで筋肉に力を入れる(収縮させる)運動のこと。少ない動きでできる筋肉のトレーニングです」(宮腰教授)。
方法は簡単。<1>うつぶせに寝ておなかの下に枕を挟む<2>背中に力を入れ、あごを浮かせるように上半身を10センチ程度、ゆっくり持ち上げる<3>そのまま5~10秒間止め、ゆっくりおろす。楽にうつぶせになれる人なら誰でも可能だ。
「たとえば背中に背筋力の30%のおもりを背負い、この運動を2年間行ったところその後8年たっても筋力が維持され、椎体骨折の発生も減少したデータがあります、私たちの研究ではおもりを減らしたり、なくしたりしても程度の違いがあれども効果があることが実証できました」
1日10回の上げ下げを週3~5回を目安に行うとよいとのことだ。

