お笑いと本とサッカーが好きで、エッセーや小説を書き、ついに芥川賞まで受賞してしまった又吉直樹さん。「17歳の君へ~人生で大事なことは目には見えない~」(鎌田實・集英社)を読んで、ぼくと対談をしてくれた。

ぼくは子供時代、貧乏で生活が大変だった。でもいつか、面白く生きられるようになりたいと思っていた。たくさんの本を読んだ。本を読んでいるうちに、面白いは多様だと気づいた。楽しい経験だけでなく、痛いとか、怖いとか、刺すような経験も、面白がっている主人公がいる。なるほど、自分にあった“”面白いを探せば、面白く生きる方法はいくらでもあるんだと気がついた。貧乏な自分だって、なんとかなるんじゃないかと思えるようになった。

【面白さは多様】

そう話すと又吉さんは「17歳で“面白いは多様だ”と気づくのは、だいぶ早い気がする。ぼくがそう思い始めたのは、ちょっと前」

と言った。

「創作意欲に従って、作品を作ろうと真っすぐにやってきて、それはそれでもちろん面白いのだが、中高生時代の同級生にたまに会うと、みんなすごく楽しそうで、あれ? 自分が思っている人生だけが人生じゃなくて、あらゆる楽しいや面白いが実はあるんやなと。もうちょっと気楽に考えてもいいなって」

「本、すごく面白かった。10代の頃に読めていたら良かったなと思った。どんな人も少し視点を変えれば、いろんな可能性が広がっていることがすっと入ってくる。ぼくくらいの年齢の人間が読んでもとてもタメになると思った」と言ってくれた。