「LOH症候群(男性更年期障害)」の改善に、自分でできる対応策として「運動」「食事」「ストレス解消」「睡眠」を紹介しました。最終回では“笑う門には福来たる”を知って欲しいと思います。

“笑い”はどんなことに影響しているか。笑うことによって「活力」「積極性」がアップします。面白い笑いというのは、笑っている最中は交感神経が興奮するのですが、笑い終えた回復期は副交感神経が非常に活発化します。そして、リラックス効果がとても強いので男性ホルモンの分泌が促進されます。男性ホルモンは副交感神経が優位の時に分泌が促進されるので、笑いは非常に重要です。

テストステロンと笑いの関係を調べた実験があります。それは、天気予報を見た前後と、イギリスの有名コメディアンの番組を見た前後とで、テストステロン値がどう変化するかを調べたのです。天気予報を見た後はテストステロン値が少し低下しました。一方、コメディアンの番組を見た後は、優位にテストステロンはアップしていたという報告(出典:Kitamura etal. Acta Medica 2007)でした。笑いは男性ホルモンに重要ということがよくわかります。まさに“笑う門には福来たる”を如実に教えられました。

笑いは男性ホルモンにばかり良い影響を及ぼしているわけではありません。笑いはがん細胞を攻撃する「NK細胞」を活性化して免疫を上げる働きは有名です。そのほかにも「副腎皮質ホルモン」「エンドロフィン」などのストレス関連ホルモンが、笑いによって良い方向に動くといわれています。

LOH症候群は、男性ホルモン補充療法の治療を受けるだけではなく、「自分でできる対応策」が多くあります。主治医の指導の下、しっかり治療に取り組み、笑顔いっぱいで元気だったころに早く戻るようにしましょう。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)おわり

◆次回から新連載 歯学博士・照山裕子さんが担当する「口福のヒント」をお届けします。