空気が乾燥する季節には、インフルエンザの患者数が増加するなど、呼吸器感染症が増えやすい。肺炎や誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなる人も後を絶たず、息切れやせきなどに日々悩まされる慢性の肺の病気を抱える人もいる。感染症や喫煙など、肺にダメージを与えるリスクを避けることはもとより、「毎日歩く」といった運動習慣が、肺を含めた全身を守ることにつながる。
「歩行を基本とした運動習慣は、肺機能を守り、生活習慣病を改善し、免疫力を上げて感染症を防ぐなど、さまざまなメリットがあります。運動習慣から得られる効果は、運動以外からは得られません。ぜひ運動習慣を意識して実践していただきたいと思います」と、公益財団法人結核予防会 複十字病院呼吸ケアリハビリセンター長の吉田直之医師は話す。
しかし、運動習慣を持つ人の割合は男性約36%、女性約29%で、半数にも満たない(厚労省2023年「国民健康・栄養調査」)。
「当センターでは、いかに患者さんの行動変容を促すかを重視しています。ほめて行動変容につながるように工夫しています。運動習慣をポジティブに捉えることが大切です」(吉田医師)。
先週より平均歩数が100歩しか増えていなくても、「100歩増えたのはすごい!」と考える。来週も「100歩増やそう!」と思うことが、行動変動につながる。
「歩数がなかなか増やすことができなくても、『毎日歩いた』というだけで、運動習慣がないときと比べたらすごいじゃないですか。ポジティブに考えて、運動習慣を健康に役立てていただきたいと思います」と吉田医師はアドバイスする。(おわり)
◆お知らせ 次回の健康連載は「不整脈IQを鍛えよう」になります。東京心臓不整脈病院(東京・江戸川区)の鵜野起久也理事長・院長が担当します。ご期待ください。

