平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)スノーボード男子パラレル大回転に出場した斯波(しば)正樹(31=RIZAP)の母校・山形南高が盛り上がりを見せた。予選、決勝が行われた24日、同校講堂の大画面を前に、生徒や関係者ら約250人が応援。1本目に44・00秒と本来の滑りが出来ず、2本目は42・91と巻き返したが、2本合計1分26秒91で27位。上位16人による決勝トーナメント進出は果たせなかったが、同校初の挑戦に大きな拍手や声援が送られた。

 斯波の祖母徳正和子さん(82)も最前列で応援した。孫がスタートすると立ち上がって画面に迫り「マサキ~、マサキ~」。タオルマフラーを首にかけ、自家製うちわや青いメガホンを振って大声援。「決勝の戦いに残れなくて申し訳ない気持ちもあるけれど、五輪の晴れ舞台で転ばないで堂々と滑ってくれた。帰ってきたら抱きしめたい」と感動の表情を見せた。4年後の北京大会でのリベンジも願い「頑張って長生きして見守っていきたい」と力も得ていた。

 生徒会が陣頭指揮をとって横断幕を作成するなど、学校初の偉業を一緒に戦った。試験期間中のため自由参加だった生徒らも、野球部や吹奏楽部部を中心に「コンバットマーチ」などの応援などで後押し。斯波と同級生で、現在は同校で体育教師を務める舩山直樹さん(31)は「生徒、教師、OB、地域の方々を含めて前を向けた。我々も生徒たちも勇気づけられました」と感謝した。