東京オリンピック(五輪)が来夏に決まったことを受け、空手の日本代表内定全8選手が31日、全日本空手道連盟を通じて談話を発表した。

男子形で金メダル候補の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)は「まずはそこに照準を合わせて鍛えていきたい。1つ気が引き締まった。(師匠の)佐久本先生との稽古でより技術をつけ、基礎を高め、さらに進化できる1年にしたい」とコメントを寄せた。

女子組手61kg級の染谷真有美(茨城県職)は、高校生だった2011年に出場予定だった全国大会が、東日本大震災の影響で中止になった経験を持つ。「その時は目の前の大会がなくなってしまった喪失感があった。今回はしっかりと期間がわかり、自分の高めていきたいと思っていたものを高める期間とプラスに捉えられている」。視線を先に向け、再設定された準備期間でさらなる高みを目指す。

男子組手67キロ級の佐合尚人(高栄警備保障)は、「目標とする時期は明確になった。オリンピック本番で最大限のパフォーマンスを発揮するために準備していくだけ」と気持ちを入れ直した。

女子形の清水希容(ミキハウス)は「時間を無駄にせず、精いっぱい今できることに取り組んでいきたい」とし、同組手61キロ超級の植草歩(JAL)も「延期というのは更に強くなるための時間が増えただけで、今まで通り変わらず練習をしてさらに強くなる」。それぞれが精進を重ねることを誓った。