競輪、楽しんでいますか?

16日に終了した小田原G3「施設整備等協賛競輪 NO KEIRIN、NO LIFE(競輪のない人生なんて) CUP」は塚本大樹の優勝で幕を閉じた。おめでとう! 苦節17年、来年2月の地元熊本G1全日本選抜が今から楽しみだ。

今開催はシリーズの目玉だった127期早期卒業でナショナルチームの市田龍生都が、1予でまさかの8着に敗れるという波乱の幕開けとなった。それでも気持ちを切り替えて2日目から3連勝。レース内容も日に日に良くなり、そのパワーとスピード、そして加速力は、いつGレースを勝ってもおかしくないポテンシャルを感じさせた。28年ロス五輪を目指す逸材だが、それと同時に、ぜひ「競輪」の方でも頑張ってほしい。

地元勢からただ1人決勝に進出し、奮闘した松坂洋平
地元勢からただ1人決勝に進出し、奮闘した松坂洋平

さて、今開催で名前を売った1人に123期で今期S級に上がったばかりの新鋭・半田誠(21=熊本)がいる。1予、2予をまくり連発で2、1着。準決こそ赤板先行をたたかれ8着も、最終日もまくって2着に入り、4戦3連対と勇躍した。「本当は4日間先行したかったけど、今回は甘い蜜を吸ってしまった(笑い)。気持ちが弱かった」と、着にこだわってまくり中心になったことを反省していたが「それでも現状の力は出せたかな」と確かな手応えを感じた様子だった。

亡き親友の愛犬をデザインしたインナーを披露する半田誠
亡き親友の愛犬をデザインしたインナーを披露する半田誠

インナーには不思議な犬の絵が描かれている。

実は高校(松山学院、旧松山城南)時代の親友Aさんが、大学進学後に出場したインカレのロード競技中に落車し、亡くなるという悲しい出来事があった。

「自分が(競輪選手)養成所にいるときでした。高校の寮でも同部屋だったし、仲が良かったので…」

Aさんの実家は大阪で、選手になってからは岸和田出走の時には必ず寄っていくという。

「この絵はその実家でアイツがすごくかわいがっていた犬なんですよ。“バロン”という名前です。僕はほえられてばかりで、全然懐きませんけどね(笑い)」

このインナーは高校の同学年で競輪選手になった火島裕輝(愛媛)船山真生(同)佐藤壮志(熊本)と一緒につくった。4人は全国どこでもAさんとともに戦っている。


「来期はA級だし、今回がキャリアハイになるかも(笑い)」

自虐ジョークのセンスも光る半田だが、高校時代には全国大会のケイリン、スプリントで優勝した実績の持ち主。地元G1にはさすがに間に合わないが、近い将来、G1戦線を賑わす選手になるに違いない。

G3初優勝を飾った塚本大樹
G3初優勝を飾った塚本大樹
1予失敗も、その後圧倒的な強さで3連勝を飾った超新星・市田龍生都
1予失敗も、その後圧倒的な強さで3連勝を飾った超新星・市田龍生都
トークショーを行った地元のエース・郡司浩平(中)。右はオダワライダー、左は江藤みきさん
トークショーを行った地元のエース・郡司浩平(中)。右はオダワライダー、左は江藤みきさん
お~っと、小田原城にダブル天守閣が出現!? 左は子供が中に入って遊ぶエア遊具
お~っと、小田原城にダブル天守閣が出現!? 左は子供が中に入って遊ぶエア遊具

今開催はS級S班不在ながら、地元から唯一決勝進出した松坂洋平の奮闘、宮本隼輔の復活、1予では関東、2予では九州、準決では中部の後ろに付けて決勝に勝ち上がったベテラン志村太賀の巧みさなど見どころが多く、場内も郡司浩平のトークショーなどで大いに盛り上がった。

個人的には車券でやられすぎて「NO MONEY、NO LIFE CUP」になってしまったが…(涙)【栗田文人】