この日は風が強く、先行する選手には厳しいコンディションだった。その中で先行は野口裕史、追い込みでは久保田泰弘に気配の良さを感じた。

久保田は追い込みが主戦法なのに、連日まくりを繰り出している。合わされても体を預けて並んだ位置は取れるという自信があるからだろう。


ヤマコウは久保田泰弘の走りに注目
ヤマコウは久保田泰弘の走りに注目

彼はヨコの動きが抜群にもかかわらず、気分にムラがあって上位に定着しない。昨年11月の防府G3最終日特秀で、深谷知広の番手に追い上げて渡辺雅也を競り落とした。初手は深谷の3番手を回り、そのまま上位着を狙うのかと思いきやそうではなかった。一連の動きは一流選手のさばきだった。

レース後「あんなレースができるなら、なぜいつもしないの?」と聞くと、「いやー、しんどいから無理です」と明るく答えた。あれだけのテクニックがあるのにもったいない。

それからも目立つレースはするものの、点数はそんなに上がっていない。あまり欲がないのだろう。

その久保田が連日まくって1着、2着。今節はG1の常連組が不在で、やる気になっているのだろうか。いずれにしても、あれだけのセンスがあればすぐに上位に定着する。準決10Rで久保田のやる気を待つ。(日刊スポーツ評論家)