準決11Rが終わり、会見場に現れた浅井康太が開口一番「郡司(浩平)は強い…」と驚いた表情で話し始めた。「深谷(知広)や皿屋(豊)と違い、(シッティングのまま)グーンと伸びる感じ。すごく付きやすかった」。

郡司は「周回中に桜井祐太郎が後ろに入ったのでやりづらかった。いろいろと考えていたら松本(秀之介)に行かれてしまい、いつもと同じようになった」と反省点はありながらも、悪い展開をねじ伏せる走りは圧巻だった。


ヤマコウは浅井康太の地元Vに期待
ヤマコウは浅井康太の地元Vに期待

浅井は決勝で古性優作とはラインを組まない。それぞれ考え方があり、問題はそこではないと思う。競輪の本質は人間の本質と似ていて、脚力以上に強気な選手が認められる。もちろん最低限の脚力はいるが、勝ち負けより、どれだけ勝負と向き合えるかを見られる。勝ち方、負け方も含めて「地元を走る浅井康太」の姿勢が問われる。

古性が付いた選手は面白いように逃げる。それは格上が番手に付くプレッシャーもあるだろうが、逃げると「残してもらえる」信頼感も大きい。それは点数では見えない番手の脚力だ。

酒井雄多のラインは長く、強そうに見えるが隙もある。そこを他のラインがどう攻めるかで浅井の展開が決まる。

同じく不利な単騎で優勝した21年の当地決勝も似たようなメンバー構成だった。あの時はいちかばちかの2角まくり。今日も「地元のプレッシャー」に打ち勝って松阪バンクを沸かせてほしい。(日刊スポーツ評論家)