ハリルは進路面談もする。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(62)が11日、今日12日からの代表候補合宿(千葉県内)を前に、選手の進路面談に乗り出す意向を口にした。FW武藤も含め、1泊2日の合宿で全選手に個別のメッセージを伝える。3週間の欧州視察中に行った一部海外組との“ハリルの晩さん”などで急速に選手との距離を縮めている。出番に恵まれない海外組には、同様に移籍のススメを説く可能性を示すなど、指導はピッチ外にも及んだ。
鬼の進路指導教諭というより優しい父親の気持ちか。ハリルホジッチ監督が武藤と進路面談する。去就が注目される新鋭FWについて聞かれるとこう言った。
「まず、彼と話がしたい。もし、向上したいんであればヨーロッパで“プレーできるクラブ”を探すべき。彼は本当に能力が高い。でもヨーロッパはまたサッカーのやり方が違う。適応するためにもっと向上し修正が必要。そのために私のアイデアを伝えたい。ただ、最後は私ではなく彼が決めること」
貴重な代表の戦力として高く評価しているからこそ出場機会を重視する。「少し腰に問題があるのでプレーできるかどうかはこれから確認したい」。当然、体の状態は把握済み。サッカー人生の岐路に立たされ、難しい判断と直面している。面と向かってそんな武藤の心のケアにも乗り出す。
すでに3月の代表合宿で海外組に所属クラブでの定位置確保を強く求めている。4月中旬から約3週間の欧州視察ではイタリアで本田、長友とドイツで香川、長谷部らと食事。「吉田麻也と川島永嗣も遠くから来てくれました」と“ハリルの晩さん”の参加者も明かした。その場で「私の意見を伝え、意見交換もしてきました。海外組も問題があり何人かはプレーできていない。私が少ししたいのは、もっとプレーできるクラブ(への移籍)を提案したいということ」。今後海外組の進路相談にも乗る。
1泊2日と異例の短期合宿で、全員にハリルの言葉を贈る。「各プレーヤーに何を伝えるか、もう準備してあります。槙野には、20日間くらい前から(何を言うか)用意しています(笑い)」。こうまでする理由は「すべての勝利は、すべての準備に始まる。人間関係を作るのはものすごく大事。選手と良い人間関係を作ることでグラウンド上でより良いことが起きてくる」。これこそがハリル流のアプローチ、チーム作りだ。【八反誠】


