サッカーの34年W杯がサウジアラビアで初開催される見通しとなった。国際サッカー連盟(FIFA)が10月31日に招致の意思表示を締め切り、サウジアラビアが唯一立候補。来年のFIFA総会で正式に決まる。
34年大会の開催地選びは急速に動いた。10月4日のFIFA理事会で、大陸ローテーションを基にアジアとオセアニアからの立候補を受け付けることを確認。サウジ協会がすぐに名乗りを上げると、アジア連盟や日本協会も支持を表明した。招致の意向を示す期限は、理事会から4週間足らずの同月末に設定された。準備期間が極端に短く、検討したオーストラリアは締め切り日に断念を発表した。
異例のプロセスだけでなく、開催要件の微調整も「サウジありき」を強く印象づける。14会場のうち必要な既存スタジアムの数は30年大会が「7」だが、34年大会は「4」とハードルを下げた。中東開催は昨年のカタール大会に次いで2度目となり、夏の猛暑を避けるため再び大会日程を冬にずらす可能性が高い。
サウジは他競技のイベント誘致を含め、スポーツを利用して人権軽視などの問題を隠す「スポーツウオッシング」との批判が絶えない。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは早々に開催地を一本化した選定方法に疑念を示し、FIFAに人権保護を強く求める声明を出した。

