FIFAワールドカップ(W杯)史上最速の1試合でサブリ・ラムシ監督(54)を電撃解任したチュニジアのサッカー連盟が、日本と北中米大会1次リーグ第2戦(20日=日本時間21日)で対戦する代表の新監督に、前サウジアラビア代表でフランス出身のエルベ・ルナール氏(57)を招く可能性が急浮上した。現在はフリーで、既に決戦の地メキシコ・モンテレイに向かっているとの情報もある。
チュニジアは14日(同15日)の初戦でスウェーデンに1-5で惨敗。一夜明けて連盟は公式インスタグラムで「ラムシ監督の解雇に関して正式合意した」と発表し、後任はテクニカル・ディレクター(強化責任者)を務めているモンドヘール・ケビエル氏(56)が「1次リーグの残り2試合を率いる」と追加でアナウンスしていた。そこに急転でルナール氏の名が挙がり、フランスの放送局M6や著名記者のロマン・モリーナ氏が「ルナール氏の招聘(しょうへい)を確認した」と伝えている。
アフリカ各国の代表監督を歴任したルナール氏は、ザンビアとコートジボワールを大陸王者に導いて有名に。モロッコ監督として18年W杯ロシア大会に出場した際、俳優と称される容姿と白シャツ姿で話題になった。
19年からサウジアラビアを率いて前回22年のカタール大会を迎え、後に優勝するアルゼンチンを2-1で破る番狂わせを初戦に起こした。その後は24年パリ五輪(オリンピック)の女子フランス代表を指導し、再び五輪後にサウジアラビアへ。開幕2カ月前の今年4月に解任されたが、薫陶を受けていた同国はこの日、北中米大会の初戦でウルグアイと引き分けて勝ち点1をつかんでいる。
一方で、チュニジア連盟に入っていたケビエル氏も19年から22年まで代表監督を経験しており、日本にも22年のキリン杯で来日していた。現在は国内の最強クラブで指揮する有力指導者として知られ、いずれにしても20日(日本時間21日)に対戦する日本にとっては「解任ブースト」も相まって、一気に不気味な存在となってきた。
同国がW杯の期間中に監督を解任するのは1998年フランス大会でポーランド出身のアンリ・カスペルチャク監督を切って以来28年ぶり2度目。当時は1次リーグ2連敗で、今回は1試合のため史上最速となっていた。


