横浜F・マリノスは2日、今季のクラブキャプテンにMF喜田拓也(31)、チームキャプテンにMF天野純(35)、副キャプテンにFW宮市亮(33)が就任すると発表した。

チームの一体感を高めるため、キャプテンの役割を「クラブ」と「チーム」で分けているのがポイントだ。クラブキャプテンはクラブ全体をつなぎ、クラブが大切にする価値観や姿勢を体現することが役割。

対するチームキャプテンはピッチを中心に選手たちをまとめ、チームを勝利へ導く役回りを求めた。

そして副キャプテンは、クラブキャプテンとチームキャプテンの双方を支えながら選手、スタッフ、クラブをつなぐ役割を担うことになる。

新たに就任したスティーブ・コリカ監督(53)が打ち出した発想だ。

熱い言葉をチームに響かせる喜田は、これまで過去8シーズンに渡りキャプテンを勤め上げてきた。もはやマリノスの魂とも言うべき存在だ。その喜田を“名誉職”へと押し上げた上で、実質的なキャプテンを35歳のベテラン天野に託したところが変換点と言える。

その理由を問われたコリカ監督は「彼はピッチで魅せるものが、みなさんもご存じの通り、あれだけのものを見せてくれる。そういった意味でプレーヤーとしてチームを引っ張っていってほしい。そういう思いです」と話した。

天野は10番を背負った19年以来の大役だ。ただ、当時はキャプテン3人体制で、加えて半期でベルギーのロケレンへレンタル移籍している。それだけに新シーズン移行元年という節目に、大きな責任を背負うこととなった。

天野は「(19年の)キャプテンをする責任感だったり、重圧だったりっていうのを感じていた。ちょっと重たすぎた。正直、監督から言われた時は引き受けるかどうか少し悩んだ」と率直な心境を明かした。

一方で「でも、もう覚悟は決まった。キャプテンマークを巻くことも含めて、今年は最大のチャンスかなっていうふうに。自分のこともそうですし、チームのこともそうです」。

今年の半期で行われた特別大会「百年構想リーグ」では、チームは思うように勝ち点を挙げられず東地区7位(最終順位は全体13位)。その中で天野は19試合の出場で6得点4アシストと活躍。うまさだけでなく、怖さも見せつけ35歳にして再ブレークした。その好調ぶりは新シーズンに向けた活動の中でも維持され、新指揮官は迷わず天野を中心としたチーム構成を選択した。

横浜は宮崎キャンプからトレーニングマッチを4試合ほどこなしているが、負けなし。1日にもJ1クラブ相手に非公開マッチを行い、1-0で勝利したという。

天野は「結果だけ言うとここまで負けなかった。なかなかそういうプレシーズンを送れていなかったので、チームとしても自信になりました。勝ち癖を付けて鹿島戦に挑めるというのは、本当に大きいことだと思う」

コリカ監督のもと、猛暑にも負けず走り込んだ。運動力を高め、攻守にアグレッシブに戦うスタイルが浸透しているようだ。

8月7日、王者鹿島アントラーズを相手に東京・MUFG国立で開幕戦を迎える。天野キャプテンを先頭に新生マリノスの戦いぶりに期待は高まる。