三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡・太平洋クラブ御殿場C)にトム・ワトソンさんがいた。最初、この名前を見た時、え? なぜ日本に? と驚いたが、名ゴルファーと同じ名前のキャディーだった。第2日に首位に2打差の5位と好位置につけたプロ1年目の久常涼(19=SBSホールディングス)の今大会のキャディーを務めている。久常は下部ツアー3勝で今年終盤戦のシード権をつかみ、10月からツアーに参戦中。「たまたま(ワトソンさんが)空いていて、今回、初めて組みました」と経緯を明かした。
オーストラリア出身のワトソンさんはキャディー歴15年以上。父親もプロゴルファーだった。ワトソンが生まれた年に、米プロゴルファーのワトソンが全英オープンで優勝。父親が「いい名前だ」とあやかり、同じ名前を付けたという。ワトソンさん自身は名ゴルファーと同じ名前について「ちょっと恥ずかしい…」と話した。
ワトソンさんも母国のプロテストに合格したが、研修を受けただけで、試合出場経験はない。同じオーストラリア出身のブレンダン・ジョーンズ(46)から誘われ、03年日本オープンからキャディーを始めた。08年から10年間は米国女子ツアーでキャディーを務めていたが、再び日本に戻り、宮里美香らのキャディーを務めるなど、国内男子ツアーだけでなく、同女子ツアーのキャディーも務めることもある。
ワトソンさんは「10年ブランクがあるから、日本語をかなり忘れてしまいました」と控えめだが、流ちょうな日本語で話す。久常はワトソンさんについて「風とか的確に読んでくれる。日本語もペラペラですよ」と心強く思っている。ワトソンさんは「強風のコンディションが続きそうなので、残り2日間、我慢のゴルフを続ければ、優勝できるでしょう」と、久常の初優勝の可能性も“あり”と読んでいる。【近藤由美子】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)


