全英女王の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が、6月16日の宮里藍サントリーレディース最終日以来、3カ月ぶりのオーバーパーとなる75を打った。

29ラウンド連続オーバーパーなしの新記録達成から一夜明けたこの日、11位から出て5バーディー、6ボギー、1ダブルボギーで回り通算1オーバーとした。

池ぽちゃあり、電線直撃あり…。アクシデントに見舞われながらも、辛うじて予選通過が濃厚な位置で終えた渋野は「久しぶりにしんどかったです。まさか予選落ちの危機を迎えるとは思わなかった。ここまで落ちたのにはビックリ。今日、こんなに打ったから(重圧が)あったのかも知れないですね」と振り返った。さらにスコアを見つめながら「出入りが激しいっすね。ウケる」と自虐的に笑った。

前半の17番パー3では第1打がグリーン手前の土手に当たり、池に落として痛恨のダブルボギー。前半だけで4つもスコアを落とした。後半に入ってからは4番パー4で約7メートルのパットを沈めて2連続バーディーを挙げたが、それでもなかなか波には乗れなかった。

カットラインぎりぎりの通算2オーバーで迎えた最終9番パー4では、ドライバーで打ったティーショットが約20メートル先の電線を直撃して、ビリビリという音とともに真下に落下。打ち直しの第1打は幸運にもフェアウエーの傾斜で転がり、絶好の位置につけ、バーディーにつながった。

「電線に当たったボールも悪くはない方向でした。でも2球目の方が良かった。ラッキーですね」

首位から遠く離されたが、残り2日ある。渋野は「1日目のスコアを無駄にしてしまった。残り2日で、絶対にアンダーを出したい」と力を込めた。