小村優太(18=日本経済大)が、16年大会以来3年ぶり2度目の頂点に立った。首位と3打差3位から出て、73をマーク。通算5オーバーでプレーオフ(PO)に突入し、2ホール目のバーディー奪取で石塚祥成を振り切った。小村は優勝により、来夏開催予定のツアー競技・長嶋茂雄インビテーショナル・セガサミーカップ本戦出場権を手にした。シニアは村山嘉彦(55=熊本空港)が1位になった。

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左からの冷たい逆風を切り裂いた。PO2ホール目の9番パー5(531ヤード)。「飛距離310ヤード」を自負するドライバー(1W)で、小村が左ラフに第1打を運んだ。ミドルアイアンの第2打はグリーン右前バンカーに捕まったが、第3打はピン上1・5メートル。バーディーで勝負をつけた。

「終盤に落としてしまって…。昔からの課題なんです」。レギュラーラウンド16、17番の連続ボギーでPOになったことを反省しつつも、表情は前向きだ。

16年大会優勝により17年セガサミーカップ出場。予選落ちしたが、第1日は69で30位発進した。しかし、その後、1Wを握ることが減った。「ちょっとでも嫌なイメージがあれば刻んでました」。今年8月、高校1年の弟隼人君がジュニア育成イベントで石川遼とラウンドし、助言を受けた。

「もっと思い切りやんなよ。怖がらず、スコアを気にせずやらなきゃ」

また聞きの金言。「僕の長所は飛距離。それを聞いて、変われました」。時にはパー3以外の14ホールを全部1Wというノルマを課し、攻めの意識を磨いた。来年、再びセガサミーカップに挑む。「これからガツガツ頑張って、今度は予選落ちしないように頑張ります」。スケールの大きいゴルファーになるつもりだ。【加藤裕一】

◆小村優太(こむら・ゆうた)2001年(平13)3月8日、北海道・札幌市生まれ。ゴルフは9歳から。札幌龍谷学園高から今春、福岡・日本経済大へ。今年の北海道アマ3位。目標のプロは松山英樹。178センチ、79キロ。