ミレニアム世代の西村優菜(21=スターツ)が今季ツアー2勝、通算6勝目を挙げた。首位スタートから4バーディー、2ボギーの70をマーク。72ホール競技になった19年以降の大会新・通算18アンダー、270で野沢真央との激闘を1打差で制した。今週に渡欧し、メジャーのエビアン選手権(21日開幕、仏開催)AIG全英女子オープン(8月4日開幕)に出場。国内最小兵150センチの実力者が世界で力を見せつける。
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西村が土壇場で強さを見せた。同組の野沢を1打リードして迎えた18番パー4。第2打をグリーン右バンカーに入れた。「ショックだけど。切り替えなきゃ」。野沢はピン奥10メートルに2オン。バーディーを奪われ、ボギーなら負ける。第3打はピンまで10ヤード。あごも高く、背の低い自分はピン根元も見えない。左足上がりのライだけが救いだ。
スピンを効かせる。ラフにショートだけは絶対しない。そう念じた一打はピン60センチにピタリ。「100点でした」。野沢はパーに終わり、起死回生のパーセーブで万歳した。
「ダメかと思った時もあった。野沢さんに圧倒された。ネガティブになった」。後半12番からの2連続ボギーで、スタート前の3打リードが消えた。15番はバーディー、野沢がダブルボギーで再び3打リードしたが「余裕は全然なかった」という。しかし、パー5で3バーディーを奪い、伸ばせる場面で伸ばす“逃げ切りのセオリー”を実践した地力がものを言った。
ツアー前半戦を終え、年間最優秀選手賞を決めるメルセデス・ランクは1位西郷と314ポイント差の3位。賞金女王争いも1位山下と約1190万円差の3位。「いつかは取りたいタイトル」という2つの女王を視界に入れて折り返した。
次はエビアン選手権、AIG全英女子オープンという2つのメジャーに挑む。「経験だけで帰って来たくない。結果を求めて、強くなって帰って来ます」。20年12月、今年6月の全米女子オープンは予選落ち。小さな体に闘志を秘め、欧州に旅立つ。【加藤裕一】

