堂々の年間女王宣言だった。98年度生まれ「黄金世代」の河本結(26=RICOH)が、首位と4打差の8位で出て鮮やかに逆転。昨年8月のNEC軽井沢72以来、1年ぶりの通算3勝目を挙げた。

1イーグル、3バーディー、1ボギーの68と4つ伸ばし、通算9アンダー、207。15番パー4では「今季1番」のショットでイーグルを奪って単独首位に立ち、そのまま逃げ切った。試合のなかった前週はビキニ姿で海を満喫するなど、リフレッシュが奏功。2年連続で優勝し、自身の誕生日もある8月、エンジン全開の予感だ。

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導かれるようにカップに吸い込まれた。首位を1打差で追う15番パー4の第2打。ピンまで157ヤードから河本は「今季1番のショット」を放った。カップ4、5ヤード手前で着弾。河本は見えなかったが、観衆が「入った!」と沸いた。カップから取り出したボールを手で掲げ、歓声に応えた。3位から一気に単独首位に立つと、リードを守り切って今季初優勝。年間女王争いのメルセデス・ランキングは、試合前の6位から4位に浮上し「年間女王になることが目標です」と、ファンの前で堂々と宣言した。

「不思議な優勝」と表現した。1、2勝目は、ともに首位からの逃げ切り。最終日最終組で、優勝を意識する中でつかみ取ったが、今回は最終組よりも3組も前、首位とは4打差の8位でスタート。第1ラウンド終了時点では24位だった。「バーディーチャンスは今季1番少なかった。今週よりも、いいゴルフをしても勝てないこともあった。できる限りのことをしていたら『あれっ? 勝っちゃった』という感じ。これが勝つということなんだな」。気負わず自然体で優勝。1つ上の感覚と初対面した。

試合のなかった前週、地元愛媛県の海に出かけた。白いビキニを着て「船に乗って、バナナボートに乗って、SAP(スタンドアップパドルボード)して。リフレッシュできたし、最高に今を楽しんだ。愛媛の海に夏場に行ったのは初めてで、地元愛が増した」と、笑顔で語った。7月は2戦連続で棄権し「根詰めすぎた。『人生楽しい』と思えることを、と思って」と5日間、クラブを握らなかった。同時に常に応援してくれ、3月に他界した母方の祖父の墓前で、やっと手を合わせられ、心穏やかに臨んでいた。心技体がかみ合い、今は女王の道がはっきりと見える。【高田文太】