世界6位の錦織圭(26=日清食品)が世界王者に惜敗した。同1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に合計獲得点が1点差という僅差で、6-2、4-6、6-7の3時間1分にわたる激戦の末に逆転負けした。錦織は今週1週間の休養を挟み、22日から開幕する赤土最高峰の4大大会、全仏に挑む。
錦織が、固く閉ざした王者の扉に手を掛けた。そして、開きかけた扉は最後に再び閉まった。「たった数ポイントだった。本当に悔しい。残念しかない」。獲得点はジョコビッチの112に対し111。わずか1点差の攻防だった。最終セットのタイブレークで3オール。「勝ちを意識し始めたポイント。硬くなったのかも。狙いすぎた」と痛恨のダブルフォールト。その1ポイントが明暗を分けた。
今季、王者はここまで39試合を戦い、敗れたのは右耳の故障による途中棄権と精神的疲労で集中力を欠いた2試合だけだ。フルセットにもつれ込んだのは7試合。勝ち上がった王者と大会終盤で対戦し、敗退寸前まで追い込んだのは、この日の錦織しかいない。
先週のマドリードでは敗れたが「光が見えてきた」と、難攻不落の相手を倒す手応えをつかんで迎えた今回の挑戦。「先週が1番かと思ったが、今週はさらに(勝利の)可能性があった。もうちょっとですかね」。14年全米準決勝で勝利してから8連敗。それでも背中に迫っている。
“惜敗”はこの日で終えるつもりだ。念願の4大大会制覇に向け、今度こそ王者を止める。【吉松忠弘】


