世界9位の錦織圭(28=日清食品)が、テニス人生最悪のスコアで沈んだ。同6位のケビン・アンダーソン(南アフリカ)に、スタートから11ゲームを連取され、第12ゲームこそ奪ったが、0-6、1-6で完敗。「今年、最悪の試合をしてしまった。何が何だか分からない」。1ゲームしか奪えなかったのは、過去最少奪取ゲーム数で、08年ストックホルムオープン準決勝で、セーデリング(スウェーデン)に1-6、0-6で敗れて以来2度目の悪夢となった。

予兆は第1セット第2ゲームの自分のサーブだった。第1サーブが大事な場面でことごとく入らない。リターンで攻められ、後手後手に回った。3度のジュースの末に、自分のサービスゲームを落とすと、あれよあれよという間にゲームを失った。

サーブが入らないため、リズムがつかめない。「自分の感覚が最後までつかめなかった」。苦手な使用球ということもあり「(球を)コントロールできなかった」。得意のストロークは、ネットの下に当たったり、ベースラインを大きくオーバーしたり、コントロール不能に陥った。

これで1次リーグB組で通算1勝1敗。15日に予定されている最後のティエム(オーストリア)との一戦に、準決勝進出がかかる。「今日のことは忘れて、とにかく明日、練習で修正するしかない」。今年最後の試合になるかもしれないだけに、とにかくすべてを出し尽くしたい。