男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(24=NTT東日本)がストレート勝ちし、3年ぶり2度目の優勝に向けて好発進した。
桃田は昨年と同じく手が震えた。ただ、見られている意識から萎縮した昨年の大会とは違う。「勝ちを意識して緊張した」。得意技のネット際にシャトルを落とす「ヘアピンショット」も「手が震えてあまり繊細なショットが打てなかった」。そう苦笑いしたが、昨年とは違う余裕を見せてストレート勝ちした。
第1ゲーム、序盤は優位も徐々に追い上げられて接戦に。相手にネット際に厳しい球を落とされ16-18となった場面で「吹っ切れてギアを上げられた」。一気に5連続得点でゲームを奪った。第2ゲームも13連続得点で圧倒し、鋭いジャンピングスマッシュも要所で決めた。「手応えは良かった」と好感触をつかんだ。
違法賭博問題による無期限停止から実戦復帰し、2年ぶりの大舞台となった昨年は須賀監督から「周りの方々は感謝の気持ちを感じてくれている。だからもっと声を出し、桃田らしいプレーをしてくれ」と伝えられた。それでも1、2回戦ではどうしても保守的なプレーになり、1回戦は第1ゲームを落としながらの辛勝。「1回戦は何も覚えていない」と言うほど強い緊張の中、8強で敗退した。
これまでの実績が評価されA代表復帰を果たした今年は、世界選手権で金メダルを獲得するなど自信もつけた。「今日はしっかりと意識を持ってコートに入った」。第1ゲーム終盤のピンチも「危ないかなと思ったんですけど、しっかり声を出して攻めて行けた」。
昨年とはひと味違う。「日本のエースとして世界と戦いたい気持ちがある。絶対に優勝したい」。2度目のタイトルに向け、気持ちに余裕を持って攻める。【戸田月菜】


