桜丘(愛知)が福岡第一(福岡)に敗れ、同校初の決勝進出には届かなかった。

3回戦で第1シードの開志国際(新潟)を破る快進撃の原動力となったエース富永啓生(けいせい、3年)が第1クオーター(Q)から大爆発。苦しい体勢からでも軽快にリングをとらえ、26-26とした。

第2Qも富永の勢いはとどまるところを知らず。3点シュートラインとセンターラインの中間から約8メートルのロング3点シュートも鮮やかに決めるなどで、48-46とわずかにリード。富永が前半だけで31得点を挙げる。

しかし第3Q以降は富永の対するマークが徹底される。ボールを持たせてもらえない時間が続き、マークも2人つくなどシュートを打たせてもらえず。ファウルトラブルも重なり、57-77と突き放された。第4Qも点差を詰められずに、4強どまりとなった。

富永は試合後、涙を流しながら「後半、相手のゾーンプレスにはまってしまい、思ったプレーができなかった。もっと攻め込んでいかないといけなかったけど、気づくのが遅かったのと自分たちのオフェンスのミスから崩れてしまった」。

エースとしての焦りが裏目に出てしまった。「自分でもいつも以上に点を取らないといけないという意識はあったけど、相手のディフェンスが厳しかったのでもっとまわりをいかしていくべきだった」。

29日の3位決定戦が高校最後の試合になる。「まずは明日の試合、エースとして引っ張りたい。個人で45点はとって勝って終わりたい」と前を向いた。