世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が逆転勝ちで16強入りだ。同27位の謝淑薇(台湾)の多彩なショットに手を焼きながら5-7、6-4、6-1の逆転で4回戦に進んだ。「こういう勝ち方ができて本当にうれしい。いつもなら負けていたから」。勝利の瞬間、うれしさと安堵(あんど)で、天を見上げた。

打っても打っても返され、カウンターを食らい、緩急で振り回されて、5-7、2-4まで追い込まれた。それも、第2セットの第7ゲームは、相手のサーブで40-0。ほとんど2-5になる寸前だった。しかし、「まだ1ブレークだけ。グランドスラムだから、本当に負けたくなかった」。我慢が課題の大坂には珍しく、球を拾いまくり、体勢を立て直し、ストロークを打ち続けた。

第1セットを奪えば、現在、61連勝中。最後に負けたのは16年天津オープンの準々決勝と、約2年以上負けなしだ。しかし、今大会前まで、第1セットを落とすと、ツアー本戦では63試合して12勝しか挙げていない。逆転勝ちが非常に少ないのは、心が折れてしまうからだ。

しかし、この日は「本当に自分でもよく我慢したと思う」。決してあきらめずに、難敵を打ち破った。「こんな勝ち方ができれば、本当に自信になる」。4回戦では、同12位のセバストワ(ラトビア)と対戦する。対戦成績は2勝2敗だ。