柔道女子日本代表の増地克之監督(48)が13日、体重無差別で争う「全日本女子選手権」(4月21日、横浜文化体育館)に初出場する女子52キロ級で五輪2大会銅メダルの中村美里(29=三井住友海上)の活躍を期待した。

グランドスラム(GS)エカテリンブルク大会(15~17日、ロシア)に出場する一部の選手らと成田空港を出発。増地監督は、10日の同選手権東京都予選で軽量級でありながら、出場権を得た中村について「昨年に続く再チャレンジで、自分の夢をしっかりとかなえた。チャレンジする姿勢は我々も選手も見習わないといけない。どういった戦いをするのか今から楽しみ」と期待を寄せた。

中村は東京・渋谷教育渋谷高の後輩で78キロ超級世界女王の朝比奈沙羅(22=パーク24)と、同級アジア女王の素根輝(18=福岡・南筑高)との対戦を望んでいる。増地監督は「ぜひ、見てみたい。(選手層が厚い)東京予選を勝ち抜いたことはやっぱり価値もあるし、注目度も高い試合になる」と心待ちにした。

GSエカテリンブルク大会には、女子52キロ級世界女王で19年世界選手権代表に内定している阿部詩(18=兵庫・夙川学院高)が左肩負傷のため欠場するが、女子57キロ級の舟久保遥香(20=三井住友海上)や同78キロ級の泉真生(22=山梨学院大)らを中心とした若手が出場する。20年東京オリンピック(五輪)の代表争いを見据える上で大事な大会でもあり、増地監督は「(出場するのは1番手を)追う選手たちばかりだから、この大会での勝ち負けは今後に向けて重要になる。若手選手がどんな戦いをするのか、しっかり注目したい」と話した。