2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場で新たな日本スポーツ界の「聖地」となる新国立競技場が完成した。日本スポーツ振興センター(JSC)が19日に明らかにしたもので、すでに14日に大成建設などの共同事業体(JV)から完成通知を受け、各種検査も終了。この日午後からJSCによる細かなチェックがスタートし、30日正午にJVからJSCへの引き渡しが行われる。

来月21日には陸上短距離のボルト氏や歌手の嵐などが参加してオープニングセレモニーを開催。来年1月1日に東京五輪のテストを兼ねて行われるサッカー天皇杯決勝が、本格的な競技の「こけら落とし」となる。整備費は賃金や物価上昇を反映して1569億円となる見込みだが、設定されていた上限の1590億円は下回る。

競技場の後利用については、この日萩生田光一文科相が民営化の計画策定時期を東京大会後の20年秋以降に先送りすることを公表。当初は今年半ばには策定する予定だったが、現時点で詳細な図面を開示できないために民間事業者から採算性などを判断できないという声が上がっていた。