ボルダリングとスピードのジャパンカップ(JC)を制覇した伊藤ふたば(18=TEAM au)が準決勝に進出した。

地元開催で無観客の中、1本目は47人中2番目に登場。応援のかけ声「ガンバ!! 」すら聞こえない会場で淡々と頂点を目指した。2本とも安定した登りを披露し、15位で11日の準決勝進出を決めた。JC3冠を狙う18歳は「昨日の男子予選をライブで見て少し緊張した。(3冠王が懸かり)周りから注目されているが、(コロナ禍の影響で)この大会が今年最後の大会になるかもしれないので、1本1本集中して自分にとって一番良い登りをしたい」と決意を示した。

自粛期間中には、盛岡市内で筋力トレーニングに励んだ。基礎体力の「ベースアップ」を目的とし、持久力や肩周りなどを強化。肩や上腕二頭筋は、一回り大きくなっていた。「リードは、体の軸をしっかりさせることで安定して登れる。足りない部分を強化できている」と満足げに語った。

高校卒業後の来春からプロ活動する意向も示した。国際大会の開催や代表派遣など先行き不透明な状況が続いているため、具体的な活動については今後決めていくという。

男子準決勝では、東京五輪代表の楢崎智亜ら8人が11日の決勝に進んだ。