大声援を背に、連覇に向けて力強く前進する。ハンドボール・リーグH王者のブレイヴキングス刈谷が、25日に愛知・刈谷市体育館でホーム開幕戦に臨む。昨季7位のトヨタ自動車東日本宮城と対戦。昨シーズン7年ぶりに覇権を奪還して迎えた今季は、敵地での2連戦スタートとなったが、地力を発揮し連勝発進。地元ファンの前での白星で、頂点へさらに加速する。
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開幕戦から、ブレイヴキングス刈谷が圧倒的な強さをみせた。敵地で12日に行われたゴールデンウルヴス福岡戦に38-18で圧勝。大量得点を奪った攻撃も見事だったが、18失点に抑えた守備が光った。続く17日のEFBM東京・神奈川戦も攻守で主導権を握り続け、40-22で快勝。「ディフェンスで相手を圧倒したい。自信はあります」。守備リーダーのLW高野颯太(28)は胸を張る。
華麗な攻撃陣が目を引くが、強さの秘密は守備にもある。その中心が高野とLB富永聖也(26)。昨季の守備のMVPにあたるベストディフェンダー賞には富永が輝いた。その前シーズンと前々シーズンは高野が受賞。リーグを代表するディフェンスのスペシャリストコンビが、中央に並んでチームを支える。
昨シーズンは序盤こそ、新外国人選手との連係などがうまくいかずに苦しんだ。それでも「右肩上がりのシーズンでした」(高野)と試合を重ねるごとに安定。リーグ首位で進んだプレーオフでは、決勝で6連覇を狙ったライバルの豊田合成名古屋に競り勝った。「自信になった」(富永)という頂点からの景色。初めて優勝を手にした2人の存在が、確かな土台となっていた。
ラース・ウェルダー監督(61)からも、全幅の信頼を置かれる。高野は「監督からはディフェンスは2人に任せると言ってもらっている」と責任感をにじませ、続けた。「細かいところまで厳しくやるのが、うちのルール。全員でそれを共有し、体現できるのが強みです」。
王者として臨むシーズンだが、慢心は微塵(みじん)もない。高野が「王座を守るというより、今年も取りにいく感じ」と言えば、富永も「やることを、しっかりやる。目の前の相手をつぶしていけば、結果はついてくる」と力を込めた。
いよいよ迎えるホーム開幕戦。地元ファンに今季のチームを披露できる舞台へ、ともに闘志を燃やす。
高野 やっぱりホームは気持ちが入ります。他のスポーツにはない激しいコンタクトを見てほしい。
富永 僕らは縁の下の力持ち。そこを見せたい。分かってくれる方がいますから。
連覇へ向けて不可欠の守備の要。1戦1戦、相手をディフェンスで粉砕した先に、2年連続の頂が見えてくる。
◆昨季リーグ戦での失点数 ブレイヴキングス刈谷の総失点724はリーグ4位も、前期(13戦で372失点)→後期(13戦で352失点)で20点減と改善。試合前半での失点減が顕著で、前半で14失点以上した試合は、前期は7試合→後期は4試合。特にシーズン終盤7試合の前半失点は平均11・5点(14失点以上は1試合)で、前半から主導権を握っての逃げ切りパターンが確立した。
◆高野颯太(たかの・そうた)1998年(平10)8月19日、東京都生まれ。埼玉・浦和学院-筑波大と年代別日本代表で活躍し、21年にトヨタ車体入り。筑波大3年で日本代表に初招集され、24年パリ五輪代表に名を連ねた。フィジカルを生かした当たりの強さが持ち味。193センチ、90キロ、右利き。
◆富永聖也(とみなが・せいや)2000年(平12)2月15日、熊本県生まれ。熊本県立天草工から国士舘大へ進み、22年トヨタ車体入り。同9月の日韓定期戦で日本代表に初選出された。パワフルなプレーを武器に、高野とともにチーム中央の守備を固める。190センチ、90キロ、右利き。
◆ブレイヴキングス刈谷 1967年にトヨタ車体ハンドボール部として創部。1992年日本リーグ2部で初優勝し、1部昇格。2011年全日本総合選手権(現日本選手権)で初の日本一に輝き、2018-19シーズンに日本リーグ初優勝。23年7月に名称をブレイヴキングス刈谷に変更した。チーム名には森の王者ゴリラのような圧倒的な強さと優しさで、ハンドボール界の勇敢なキングとなりたいという思いが込められている。マスコットはゴリラのブレッキン。


