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  現代医学が明かす漢方の威力
 

【第56回】

Lアルギニンで排出能力アップ

現代医学が明かす漢方の威力

胃の不快症状(4)

 大阪市立大医学部消化器内科の荒川哲男教授は、実験によって六君子湯(りっくんしとう)が胃の貯留能力(食べ物をためる能力)を高めることを突き止めた。これまで、空腹なのに食べられないと訴える人には、効果的な薬がなかった。六君子湯は、こうした症状を改善する貴重な薬であることが分かったのである。

 さらに、胃が広がって食べ物が貯留できるようになると、胃から食べ物が出ていく排出能力も高まり、もたれも改善する。実際に、荒川教授は胃に入った食べ物が腸に送り出されて半分になるまでの時間を計っている。正常の人では72分。これが、機能性ディスペプシア(胃の働きが悪くなって胃の不快症状を訴える病気)で、すぐに満腹になって食べられないと訴える女性の場合、98分もかかっていた。ところが、六君子湯を服用して2週間。食物が半分腸に排出されるまでの時間は51分と、正常の人より短くなっていた。それだけ、食物を排出する能力が高まっていたのである。これは、六君子湯が胃の貯留能力を高めることによる2次的な効果と考えられる。

 では、なぜ六君子湯が胃壁の筋肉を緩めて胃の貯留能力を高めるのだろうか。荒川教授によると、胃壁などを構成する筋肉(平滑筋)の弛緩には一酸化窒素が働いているのだそうだ。実際に、実験で一酸化窒素の合成を抑えてしまうと、胃が広がらなくなるという。ここに、Lアルギニン(アミノ酸の一種)という一酸化窒素の材料を加えると、再び胃壁の筋肉が緩んで胃が広がるようになる。

 そこで、六君子湯の成分を調べると、Lアルギニンがかなり含まれていた。つまり、六君子湯の効果はLアルギニンによるものと見られている。ところが、ここが漢方薬の面白いところだ。「六君子湯に含まれるのと同じ量のLアルギニンをモルモットの胃に作用させても六君子湯ほどの効果はないのです」と、荒川教授。適応性弛緩(しかん)が起きて胃が膨らむのだけれど、六君子湯ほどは広がらないのだ。荒川教授は、Lアルギニンだけではなく六君子湯に含まれる他の生薬が協調して効果を高めているためと見ている。

【ジャーナリスト 祢津加奈子】

Lアルギニンの作用

 モルモットの胃に一酸化窒素の発生を抑える薬を作用させると、食べ物による胃の急激な拡張が起こらなくなる。ここに六君子湯を作用させると正常まで回復するが、同じ量のLアルギニンでは半分ぐらいしか回復しなかった。
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