五輪という、きらびやかなイメージとは対極にある「ゴミ問題」に注目しています。政府は2020年の訪日外国人数の目標を年間4000万人としています(2000万人だった目標を16年に上方修正。17年は約2869万人が訪日)。人が増えればゴミは増えます。環境・建設委員会に所属する立場から、都議会の一般質問でも問いましたが、具体的なゴミがどの程度の総量になるかの試算が現時点でできていません。

各自治体、ゴミ処理能力を増やすことは、急にはできません。ただ、五輪にかこつけて予算は付けられるからと、ゴミ収集車などを増やすのは良くない。五輪期間中は多摩地区など、競技会場がなく、比較的余裕がある地域と連携する対策を、早く練りたいですね。

ゴミが増える要因に「食品ロス」もあります。日本国内の年間食品ロスは都民1300万人が1年間に食べる量とほぼ同じ。情報通信技術(ICT)を活用し、それを減らすべきだと考えます。海外ではアプリを使って食品店の売れ残り情報をユーザーが共有し、安価に購入できる売れ残り品に長蛇の列ができると聞きます。日本でもシステムはあるといいますが、都はまだ遅れている。ここは都議が民間とのパイプ役を担って、導入の検討もすべきだと思います。

スポーツの祭典という観点から、身近に義兄(姉愛梨の夫でサッカーW杯ロシア大会の日本代表DF長友佑都)がいます。オーバーエージ枠で東京五輪を目指すと宣言した時、この人ならそうするだろうと思いました。W杯後の7月末、親族で慰労会を開いた際、義兄は「自分は疲れない。心拍数が上がらない」と話してました。それだけストイック。2年後も五輪に必要な存在でいると思います。

競技面も環境面も東京大会が成功例となればいい。64年大会ではプラスチックのバケツが街中に設置され、道端に捨てられていたものがゴミ箱に入れられるようになり、東京の街がキレイになったと聞きます。今大会の知見を今後、日本国内で開かれる世界大会や万博などに生かせるよう、あと2年、しっかり取り組んでいきます。

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