地元のオリンピック。外国選手にはない大きな味方がありますよね。ファンの声援。スポーツをやった人、やっている人なら分かると思います。自分の持っている力以上のものを出させてくれます。

去年、ヒガシウィルウィンで東京ダービーを勝ちました。その時、競馬場のファンみんなが「ヒガシ~」「森~」。もちろんほかの馬や乗り役への声もあったでしょうが、「ああ、僕を応援してくれている、全体が後押ししてくれている-」。そう思ったら気分も高揚したし、力が湧いてくる気がしました。

選手の皆さん、大きな武器を味方に、持っている力を目いっぱい発揮して、メダルに近づいてください。

小学校で野球、中学校でサッカーをやっていました。オリンピックを目指したこともありますよ。みんなそうでしょう、スポーツやっている子供は。でも、体が小さかったから…。

ぜひ見に行きたいのは馬場馬術です。

競馬と馬場馬術は違う競技ですが、馬との意思疎通が大事なのは同じ。手綱の取り方、あぶみのかけ方…、どうやったらあんなに意のままに馬を動かせるのか。テレビではなく生で見ることができたら、なにか分かるんじゃないか。レースに生かせるんじゃないか。

もうひとつは陸上100メートル。オリンピック選手でいちばん好きなのはウサイン・ボルト。とんでもないオーラ。競馬ならG1馬。走っている雰囲気、風格、体つき、走るための機能…。馬に置き換えられないかと思って見てしまいます。

世界の一流と戦うのは、僕らでいえば、中央の強い馬、トップ騎手と戦うこと。慣れないうちは緊張感で周りが見えなかったりするけど、何度もそれを経験することで、自分の本来の力を出せるようになります。

でも、今の若い人、物おじしませんよね。サッカーの新生森保ジャパンの選手なんかほんとにそう。だから、今度の東京も、期待できるんじゃないかと…。

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