スポーツクライミング女子複合で初出場の森秋彩(あい、20=茨城県連盟)は4位となった。8人で争われた決勝。前半のボルダーで39・0点で7位だったものの、得意の後半のリードでは高得点。96・1点を獲得し、リードは全体の1位をマークし、一気に巻き返して合計135・1点となっていた。

身長154センチと小柄ながらも、身長170センチ前後が主流で手足も長い世界トップと堂々と渡り合った。それでも森は「表彰台も逃してしまって、かなり悔しい気持ち。でもなるべくしてなった成績だと素直に受け入れようと思います」とメダルを逃した悔しさをにじませた。

それでも柔軟性のある体と指の力強さで最後までメダル争いを展開し、森は「(後輩のリードは)かなり緊張する場面だったのですが、リラックスできたし、何より楽しくのぼれた。ミスすることなく出し切ることができたので、そこは良かったです」と収穫も口にした。

競技を始めて12年、出会いは父正夫さんに連れられて行ったショッピングモール内のジムだった。もともと体を動かすのは好きで、幼稚園の時はフットサルをやっていたが「登った時の達成感が気持ちよかった」。クライミングのとりこになり、1年後にはイタリアでの国際大会にも出場した。天才少女として注目を集めてきた。

東京五輪で、1度は国内の選考基準を満たして代表に内定したものの、国際連盟の選考方法との食い違いが生じ、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定の結果、代表落ちとなった。その悔しさもパリ五輪にぶつけていた。初五輪を終えた森は「この大きな舞台で、ここまで自分らしく伸び伸びのぼれたというのは、これまでいろいろなことを乗り越えた成果ですし、そこは自信を持っていいかなと。独特な雰囲気とかに飲まれそうな時もありましたけれど、最後は自分らしいのぼりができたので、楽しんでできたと思います」と最後は表情を緩ませていた。

 

◆森秋彩(もり・あい)2003年(平15)9月17日、茨城県生まれ。小学生時代から国内大会で活躍し、16年に12歳で出場した「リード・ジャパンカップ」で優勝。19年世界選手権リードでは日本勢最年少メダルとなるの15歳で銅。154センチ。