五月、銅メダル、おめでとう。苦しい時期を乗り越えてよく頑張った。私は98年長野オリンピック(五輪)の代表選考で1歩届かなかったが、粘り強く戦ってくれてうれしい。

 五月は末っ子で「きかない(北海道弁で気が強い)」子だった。小中までは一緒に練習にいった。早い段階でラインを読んできっちり投げる。ウエートをつかむのも得意。天性のものだった。中1の時、2歳上の姉が「受験があるから」とスキップにした。五月には技術があったから。高卒で中部電力に入って世界レベルの試合を見るようになって攻撃的な作戦になった。

 中部電力では「楽しむ」よりも「勝つ」というプレッシャーを感じていた。まじめな性格で苦しみながら競技をしている感じ。14年ソチ五輪選考で負けた時は無言で、かける言葉がなかった。あまり愚痴をこぼす子ではないが、当時は電話をかけてきた。選手の出入りもあって、気持ちのズレを感じていたみたいだった。

 北見に帰ってきてから五月は表情が明るくなった。家では動画サイトを見て体幹を鍛えている。最近はアロマにはまっていて、昨秋に検定を受けていた。忙しいのに「え、今行くの?」という感じ。小野寺コーチにクラブセットをもらって、ゴルフもしている。グリーンでパットに集中することが、カーリングに似てるかな。みんなでゴルフにいっているから、仲がいい。いいチームに入ってよかった。