男子ショートプログラム(SP)で日本の宇野昌磨(20=トヨタ自動車)が103・25点をたたき出し、首位に立った。

 冒頭の4回転フリップで手をつくミスがあったが、4回転-3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半)を成功させて、自己ベストに迫る高得点を記録。米国のチェン、ロシアからの五輪選手(OAR)のコリャダらが相次いでミスをし「ネーサン(チェン)選手や、コリャダ選手がいつもあんなに失敗することは無くて初めてなので『特別緊張するのかな?』『朝が早いかな?』と考えて、自分も失敗するのかなと思っていた」。それでも4回転フリップを何とか転倒せずにこらえたことを自信に変え、中盤からの修正で高得点を導いた。

 「緊張感なく自分の演技ができた。最初のジャンプで失敗したのにこの得点が出たのは練習の成果。個人戦も強い気持ちで臨みたい」

 イスラエルのアレクセイ・ビチェンコが88・49点で2位、カナダのパトリック・チャンは81・66点で3位、米国のネーサン・チェンは80・61点で4位。以下、イタリア、韓国、中国、OAR、ドイツ、フランス。

 続いて行われたペアSPで須崎海羽、木原龍一組(木下グループ)が自己最高の57・42点で8位の3点を獲得し、順位点の合計13点で3位発進した。

 団体は種目ごとの順位点合計で争われ、男女、ペアのSPとアイスダンスのショートダンス(SD)の上位5チームがフリーに進出する。日本は女子SPに宮原知子(19=関大)、男子フリーに田中刑事(23=倉敷芸術科学大大学院)、女子フリーに坂本花織(17=シスメックス)を起用する見通し。アイスダンスには村元哉中(かな、24)クリス・リード(28=ともに木下グループ)組が出場。

 ◆フィギュアスケート団体 前回ソチ五輪から採用された。10チームが出場。男女各1人、ペア、アイスダンス各1組でチームを構成し、種目ごとに1位に10点、2位に9点…10位に1点が与えられ、チームごとの順位点合計で争う。SPの上位5チームがフリーに進む。2種目まではSPとフリーで異なる選手を起用可能。個人種目が始まる前に計3日かけて実施される。ソチでは開催国のロシアが優勝し、羽生を擁した日本は5位に終わった。