初出場の坂本花織(17=シスメックス)が、ミスない演技でまとめて、自己最高点を1・84点更新する73・18点をマークし、5位発進を決めた。

 坂本は「やったぁ!」と腹の底から叫んだ。自己ベスト73・18点の表示に頬が緩んだ。「『オリンピックに魔物がいる』とよく聞く。とりあえず『その魔物に勝ったかな』といううれしさです」と正直な気持ちを言葉に変えた。

 得点源のフリップ-トーループの連続3回転ジャンプを成功。基礎点が1・1倍となる後半に盛り込んだジャンプ3本すべて決めて5位につけた。3位オズモンド(カナダ)とは5・69点差。「う~ん…20%ぐらい?」と控えめにメダルを意識した。

 小2への進級を控えた春。神戸市内の同じクラブに三原舞依が入会してきた。わずか1年でダブルアクセル(2回転半)を習得した、後の4大陸王者の急成長に刺激されたのが原点。その三原に平昌出発前にマフラーをもらったという。「フリーは絶対にジャンプをパーフェクトにやって、スピンもステップも取りこぼさない」。人事を尽くして天命を待つ。