最後までベールに包まれたまま運命の決戦を迎える。陸上の東京五輪代表の最終選考を兼ねた日本選手権(大阪・ヤンマースタジアム長居)が24日から開幕する。

6日に10秒01の自己新を出した多田修平(24)は声を弾ませた。

「すごい調子も上がってきている。3、4日くらい前からすごい緊張で寝られないが、緊張感をしっかり前向きなパワーに変え、優勝できれば」。地元大阪の声援も強力な後押しで、24日は25歳の誕生日だ。「しっかり五輪の切符を獲得して最高の誕生日プレゼントにできたらいい」。決勝は25日。1日遅れで自らへの最高の誕生日プレゼントを手にするつもりだ。

◆男子100メートル東京五輪代表選考 代表枠は最大3。19年5月~20年4月5日、20年12月1日から21年6月29日の期間に、参加標準記録(10秒05)を突破するか、世界ランキングで出場資格を満たすことが条件。その上で、日本選手権3位以内に入れば代表。それで3枠が埋まらない場合は、日本選手権の結果、世界ランキングの上位などの要素から選ぶ。