丸川珠代五輪相(50)が25日、閣議後の会見で、東京五輪のウガンダ選手団の1人が入国時の成田空港の検疫で、新型コロナウイルス陽性と判明後、ゲノム(全遺伝情報)解析の結果、インドで確認された変異株(デルタ株)と判定されたと明かした。

選手団の残りの8人は空港で濃厚接触者認定されることなく、事前キャンプ地の大阪・泉佐野市に移動。保健所が8人全員と市職員を濃厚接触者と認定後、新たに1人の感染が確認された。濃厚接触者の認定が受け入れ自治体まかせなど、水際対策がザルではないかと批判されている。

丸川氏は「厚労大臣に対して、(事前キャンプや交流を行う)ホストタウンについても、陽性の方が出た場合、検体を全件、(変異株の種類を特定する)全ゲノム(全遺伝情報)解析に回してほしいとお願いしてまいりました」と、変異株への取り組み強化を説明した。

今回、濃厚接触者から陽性と判定された1人についても、ゲノム解析を依頼したという。今後については「柔軟にそして迅速に隔離の在り方、療養の進め方、水際対策の強化の在り方を、各省庁と連携しながら対応していきたい」とした。22日の会見では、水際対策や濃厚接触者の認定は現状の体制で問題ないとの認識だったが、“方針転換”した形だ。